僕は生徒会の役員でこれから総会をひかえている。大切な議案があるから、僕は早く教室を出て打ち合わせをしたいのだけれど、ホームルームが終わらない。 ホームルームの最後のあたりに、前回の総会で時間が超過し役員は無能だ、議論にも意味がないから自分は総会をボイコットしたいという意見があがる。教室の雰囲気が盛り上がり、僕はマズイと感じる。僕はその声にかぶせるように大きな声を出す。そもそも議事が進むかどうかは役員ではなく議長の役割だと。一斉に教室で手が上がり議論百出。僕も負けずに手を上げ声を出すが、教師の表情は硬く、しまったと感じる。最後に机を叩きながら僕はクラスに叫ぶ。自分自身のことを自分で決めることもできないヤツが、自由を語れるのかと。 僕は急いで役員たちの控える部屋へかけてゆく。どうやらどのクラスでもそうだったらしく、当座の対応を検討する。顧問は出て行きそうになったら止めればよいというが、一気に流れが起きればそうは行かない。まずは、役員をフロアに配置して牽制しつつ、引き止めることになる。ぼくはこうなってしまったことにやり場のない怒りを感じる。 もう時間がない。急いで着替えて廊下をかけ出す。他の役員はフロアに配置するのでみな先に行った。僕も急いで体育館へ向かおうとするが、校内で道に迷ってしまった。違う建物に入り込み、うまくたどり着くことができない。 時間が過ぎ、懸命に走って入り口まで来ると、教師がゾロゾロと出てくるところだった。もう会議は終わったよ、役員は打ちひしがれているみたいと人事のように教師が言う。僕はそれに返事もせず、場内に入るとすでに他の活動をしているやつらがいる中、ひな壇の上であるものは鳴いたり、あるものは俯いたりしている。僕は駆け寄って声をかけるが、誰も返事がない。 僕は、こんなにも相手のためを思ってやってきたのに、それが理解されないことに無性に怒りを感じる。そして大きな声で叫びたい気持ちになる。
最近のコメント