ぼくらはスキーに来ている。知り合いのいくつかのグループもこのスキー場に来ているらしい。
しばらく連絡を取っていなかった人からぼく宛にメール。
「自分のグループにAさんという人が遊びに来ています。あなたをご存知のようだけど知っていますか?」
ぼくはしばし考える。たしかに知らない人ではないけれど、知り合いというほど仲はいい訳ではない。
たしかけっこう面倒くさいヤツだった覚えがある。ぼくはとりあえず知らないふり。
しばらくするとまた別グループの人からメール。
「Aさんは他のグループにいたのだけれど、なじめなくてこちらのグループに来ました。
帰れなくなりそうだから、戻るように伝えているんだけれど、いっしょにお話してもらえませんか?」
「Aさんがいるおかげでグループがたいへんです。そちらのグループで説得してもらえませんか?」
こちらのグループではずいぶん困っている様子。うちのところに来ても変わりはあるまい。
Aさんのいる本来のグループは、ぼくにはわからないのだけれど、夜になったら移動はできない。
だんだんと夕暮れが迫ってくる。
コメント