・クライマーズ・ハイ 横山 秀夫 /著 文藝春秋
JAL123便の事故を軸にしながら、友人の死や過去の主人公の古傷、新旧や社長派・専務派の社内の派閥争い、個人の名誉や家族との関わりなどか ら、人と人がぶつかりあい、多層多重に絡まりあう。そこに新聞印刷のタイムリミットが追い討ちをかけ、緊迫感はさらにあがってゆく。物語りの構造は、24 (-TWENTY FOUR-)のそれに似ているが、泥臭さが際立つ。
「ヤマを下りる」ことを考えるとき、まだ登り口にもいない自分を少し思う。登れるのだろうか、登ることさえ諦めてしまえばとも少し思う。いままでもそしてこれからも登れない自分と下りられない自分の二人を抱えてゆくのだろう。
・笑わない数学者 森 博嗣 /著 講談社
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・Φは壊れたね 森 博嗣 /著 講談社
筆者が物語りに負けている気がする。
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